SEOにおける共起語とは?関連語、サジェストキーワードとの違いを解説
SEOライティングや構成を作成する際、共起語を意識したほうがいいという声があります。
言葉を聞いたことがあっても、関連キーワードやサジェストワードとの違いがわからないという人も多いです。
そこで、当記事では共起語がSEOにおいてどのような役割があるのかを紹介します。
構成やタイトル、ライティングで共起語を含めるべきかどうか悩んでいる人は、それぞれ参考にしてください。
関連記事:SEO記事の書き方【19原則】文章構成の作成方法を詳しく解説
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共起語とは?
共起語とは、特定のキーワードとともに同時に使用されることが多いワードのことをさします。
例えば、「SEO」というキーワードをもとに記事を執筆する場合、さまざまな内容を含めることになります。
こちらは、SEOというキーワードを軸に、共起語を羅列した図です。
SEOというキーワードで記事を書く場合、費用や対策、検索などのワードが頻繁に登場することから、共起語として挙げられます。
また、共起語はGoogleがクロールした際に、記事の内容を判断する要素の一つです。
Googleのアルゴリズムでは、文章の内容を理解することはできませんが、記事内に含まれている共起語や対策キーワードによって、内容を判断しています。
そのため、どの時代のSEOでも、内容を充実させる意味でも共起語を意識したライティングが推奨されています。
サジェストワードとの違い
共起語は文中に出現する頻度が高いワードで、サジェストワードは検索したワードに対しての検索候補です。
言葉ではやや伝わりづらいので、実際の検索結果をもとに紹介しますね。
たとえば、「SEO」というワードで検索した場合、このようにさまざまな検索候補が出てきます。
サジェストワードは、以下の基準で表示されています。
【サジェストワードの表示基準】
- 月間検索ボリューム
- ユニークユーザーによる検索数
- トレンドワード
- 過去の検索履歴
多くの人に勘違いされていることが、「サジェストワード=多く検索されている」という認識です。
トレンドワードに関してはその認識で間違いありませんが、サジェストワードはユーザーが快適に検索できるように追加された機能です。
サイトの閲覧履歴や過去の検索などもサジェストに影響することから、必ずしも検索数が多いワードではないことを念頭に置いておきましょう。
関連キーワードとの違い
関連キーワードは、別名再検索キーワード(LSI)とも呼ばれています。
特定のワードで検索した際に、悩みを解決することができずに、別途検索されているワードのことです。
Googleでは、「関連性の高い検索」として表示されます。
この場合、「SEO」というワードに関連して表示されています。
関連キーワードでは、ユーザーニーズを把握する要素にもなるので、SEOにおいて非常に重要です。
例えば、上記の関連キーワードの場合、以下のようなニーズがわかります。
【SEOを例にした関連キーワードのニーズ】
- SEO対策について知りたい(初心者向け)
- 外注ではなく自分でSEOをしたい
- 外注する場合の費用について知りたい
- 外注する場合の企業について知りたい
これらのニーズがわかっていれば、「SEO」というキーワードで記事を書く場合の参考になります。
弊社では、「関連キーワード=ユーザーの悩み」と捉えており、構成を作成する際に優先的に含めています。
関連記事:関連キーワード【完全版】SEO対策における効果的な活用方法を解説
共起語はSEOにどう影響する?
共起語は、対策キーワードとは別に出現頻度が高いキーワードのことです。
執筆する際は、共起語を意識することも大切ですが、昨今のSEOの動きを見ていると、共起語に対する認識も変わりつつあります。
そこで、共起語がSEOにおいてどのように影響するかを、弊社の見解を交えながら紹介します。
過去は網羅性を意識した記事が評価された
Googleでは、年々さまざまなアップデートをしています。
実施されるアップデートはあくまでも、ユーザーに対しておこなわれるものです。
検索に新しい機能が追加されることもあれば、記事やメディアの評価基準が変わるなど、さまざまな変化があります。
少なくとも、2022年までは情報を網羅した記事を執筆することで、上位を獲得できていました。
どのような対策キーワードでも、10,000文字程度のボリュームで、共起語や関連キーワードを入れて執筆することで、上位を獲得できていた時代です。
しかし、2023年のアップデートで重視されたことは、専門性や信頼性、独自性です。
従来の記事と現在の記事で求められていることを、それぞれ図にしました。
従来の記事では、質より量の時代で、とにかく情報を詰め込むことによって信頼性を担保していました。
現在の記事では、網羅性よりもユーザーが必要としている情報を、的確に伝えることが求められています。
例えば、「SEO 費用」というキーワードで執筆する場合、ユーザーニーズは以下のとおりです。
【SEO費用を検索する人のニーズ】
- SEOを外注したい
- SEO外注する際の費用を知りたい
- SEOの外注先を知りたい
従来の記事では、「SEOとは?」「SEO対策で重要なポイント」などを見出しに含める必要がありましたが、現在の記事では不要です。
上記の記事の場合、外注を検討している人向けに、外注化の方法や注意点、外注する際の平均費用をまとめるだけでOKです。
実際に執筆した記事があるので、イメージがわかない人は以下を参考にしてください。
関連記事>>SEO対策の費用相場を施策別の【料金早見表】で解説。
関連記事>>【2024年最新】SEO対策とは?上位表示させるやり方を解説
現代SEOではE-E-A-Tを意識した記事が評価される
現代SEOでは、共起語を多く含むようなライティングではなく、E-E-A-Tを意識した記事が評価される傾向にあります。
E-E-A-Tとは、Googleが推奨している品質評価ガイドラインです。
記事を執筆する際に意識することによって、高く評価されます。
弊社で作った画像があるので、詳しくは上記を参考にしてください。
以前はE-A-Tが基準でしたが、2023年のアップデート以降Experienxe(経験)が追加されました。
執筆者の経験則に基づくライティングをすることで、上位表示しやすくなるというもの。
ざっくり説明すると、昔以上に独自性がある情報が求められているというわけです。
単に情報を説明するだけではなく、執筆者の経験に基づいて、その人にしか説明できないような独自性がある情報をGoogleは求めています。
そのため、共起語を多く含んだところで、独自性や専門性がないと上位表示は見込めません。
ユーザーの検索ニーズを網羅してサイト全体でユーザー満足度を高める検索体験をしてもらうためのコンテンツSEO詳細は、コンテンツSEOの極意とは|検索順位とCV数を向上させる戦略伝授をご覧ください。
結論:共起語は適時含めることが重要
現代のSEOの動きを見ていると、共起語を多く含んだ執筆をしたところで、前のように順位が上がるわけではありません。
むしろ、共起語を含めることに意識を向けすぎるあまり、ユーザーにとって必要な情報を伝えられずに、順位が下がる可能性もあります。
Googleは常にアップデートしており、その時代に合ったSEO対策をすることが大切です。
少なくとも、2023年以降のSEOでは、共起語を盛り込んだ網羅性がある記事よりは、専門性が高い独自の記事のほうが評価される傾向です。
しかし、共起語を一切含めないで執筆してもいいかというとそうでもありません。
意識を向けたほうがいいことは確かですが、現代のSEOではあくまでも自然に含めることが大切です。
共起語の見つけ方・探し方
共起語を見つけるためには、いくつか方法があります。
【共起語の見つけ方・探し方】
- 競合サイトを参考にする
- ツールを利用する
共起語を記事に含める場合は、それぞれ参考にしてください。
競合サイトを参考にする
共起語を調べる際に活用したいのが、競合サイトです。
対策キーワードを調べると、さまざまなサイトが出てきます。
その際、共起語を調べたいなら、タイトルに注目しましょう。
例えば、「SEOタイトル」というワードで検索すると、以下のような検索結果でした。
「SEOタイトル」という対策キーワードが軸になっており、「つけ方」「手順」「最適化」などのワードがタイトルに含まれていました。
これらのワードは、関連ワードでもあり共起語でもあります。
今回は上位5サイトが対象ですが、より詳しく選定する場合は、10サイトを対象にするとよいでしょう。
ツールを利用する
競合サイトを調べたところで、執筆に役に立つ共起語は一部しか表示されません。
より充実した検索をしたいなら、ツールを活用しましょう。
複数のツールがありますが、なかでも以下のツールはとくにおすすめです。
【共起語検索におすすめなツール】
- ラッコキーワード
- 共起語検索
それぞれの概要や使い方などを、詳しく紹介します。
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、瀬尾に関するさまざまな情報を抽出できるツールです。
共起語以外にも、LSIや上位サイトの見出しを抽出できることから、リサーチをする際に参考になります。
共起語を検索する場合は、調べたいワードを検索ボックスに入力します。
今回は、「SEO」というワードで検索しました。
すると、上位20サイトに含まれている共起語が出てきました。
タイトルに含まれている共起語と比較しても、そこまで代わりありません。
無料で利用できるツールなので、共起語を調べる際に活用するとよいでしょう。
共起語検索
共起語検索ツールは、上位30サイトを対象に共起語を表示してくれるツールです。
無料で利用できるため、コストをかけずに共起語を調べたい人におすすめできます。
こちらもラッコキーワード同様に「SEO」で検索しました。
さまざまな共起語が出てきましたが、ラッコキーワードと若干違いがあります。
より詳しく表示されるのはラッコキーワードであり、共起語検索ツールは簡易的なものだとわかります。
SEOライティングにおける共起語の使用方法
現代のSEOでは、そこまで共起語に重点をおいていません。
むしろ、共起語以上に重要なことは多くあります。
仮に、共起語を使用する場合は、以下の方法があります。
【SEOライティングにおける共起語の使用方法】
- 共起語からユーザーニーズを考える
- リライト時に自然な数の共起語を入れる
新規記事を執筆する場合は、内容を充実させることを考えましょう。
共起語を活用するなら、リサーチかリライトのときで十分です。
共起語からユーザーニーズを考える
SEOライティングをする際、意識して共起語を文章中に含める必要はありません。
上位サイトが共起語を含めているからと言って、意識的に含めたところで、大幅な順位改善や上位獲得にはつながらないからです。
しかし、共起語検索はユーザーニーズを考える際に役に立ちます。
先ほどのラッコキーワードの例をあげると、「SEO」というワードに対して、以下の共起語が出てきました。
「効果」「評価」「ツール」「順位」などのワードが表示されていることから、ユーザーニーズは以下のように想定できます。
【SEOというワードのニーズ】
- SEOの基本について知りたい
- 現代のSEOの品質評価について知りたい
- SEOのツールについて知りたい
- SEOで上位を獲得するための方法を知りたい
単一ワードの場合、自然と網羅性がある記事を書くことになります。
この場合、共起語を自然に含めながら執筆することが大切です。
一方、「SEOライティング」というキーワードでは、以下の共起語が表示されました。
「ニーズ」「見出し」「タイトル」「上位表示」などの共起語が表示されているので、以下が想定できます。
【SEOライティングというワードのニーズ】
- SEOライティングのニーズの調べ方を知りたい
- 適切な見出しの設定方法
- SEOライティングで効果があるタイトルの設定方法
- SEOライティングで上位表示をさせる方法が知りたい
このように、共起語を調べるだけで大体のニーズが把握できます。
ライティングに含めるのもよいですが、共起語を含めることに固執せず、専門性や独自性がある記事の執筆を心がけましょう。
リライト時に自然な数の共起語を入れる
現代のSEOでの共起語の役割は、新規記事よりもリライトの際に効果を発揮すると弊社では推測しています。
もちろん、新規記事で共起語を含めることも大切ですが、第一にすることはユーザー目線で記事を書くことです。
専門性や独自性が高い情報を提供して、なおかつソースがある信頼性がある情報も提供することによって上位を獲得しやすくなります。
ただ、新規記事を執筆して上位を獲得できない場合、いくつか理由があります。
【新規記事を執筆して上位を獲得できない理由】
- 上位表示に必要な情報が不足している
- 内部対策・外部対策によるもの
- ドメインランクによるもの
内部対策やドメインランクなどは、ライティングでどうこうできる問題ではありません。
しかし、必要な情報が不足している場合は、リライトでどうにでもなります。
弊社でリライトをする場合は、以下のことを意識しています。
【リライトをする際に意識していること】
- 上位サイトを参考に不足している見出しを追加する
- 共起語を調べてユーザーニーズを再考する
- 再考したうえで見出しを追加する
新規記事を公開した時点で上位を獲得できれば、順位が安定している限りリライトの必要はありません。
しかし、6~10位を低迷する場合は、上記の方法でリライトをしています。
なにごともトライアンドエラーをしながら執筆することが、現代のSEOで最も重要です。
共起語は重要?現代SEOで使用する?
弊社では、共起語に対して以下の認識を持っています。
【弊社が考える共起語に対する認識】
- 共起語にとらわれすぎるのはNG
- 網羅性が高い記事を書いても確実に上位を獲得できる保証はない
- ユーザーにとって必要なら含めるべき
少なくとも、2023年以降のSEOでは共起語がそこまで重要ではないため、そこまで意識する必要はありません。
とはいえ、ユーザーにとって必要なら含めるようにしましょう。
共起語にとらわれすぎるのはNG
2022年以前のSEOは、共起語やLSIを多く含めて、とりあえず網羅性がある記事を作成すれば問題ありませんでした。
極端な話、「SEO 費用」というキーワードに対して、以下のような見出しを作っても上位を獲得できていた時代です。
【2022年以前のSEOの見出しの例】
- 「SEO対策のやり方とは?」
- 「SEOライティングのコツ」
- 「SEOライティングでよくある質問」
- 「タイトルタグの設定方法」
対策キーワードに関係ない見出しでも、評価されていました。
しかし、現代のSEOでは、むしろマイナス評価を受けてしまいます。
「SEO 費用」というキーワードの場合は、費用に関することを網羅する記事を書かなければなりません。
共起語で「対策」「ライティング」などがあったとしても、見出しや文中に無理やり追加する必要はありません。
それに、共起語をリストアップして執筆をすると、それだけでプレッシャーになります。
少なくとも現代のSEOでは、共起語以上に重要なことがあるので、別のことに意識を向けることが大切です。
網羅性が高い記事を書いても確実に上位を獲得できる保証はない
現代のSEOでは、情報を網羅した記事を書いたところで、上位を獲得できる保証はありません。
網羅性が高い記事よりも、以下のような記事が評価される傾向にあるからです。
【現代のSEOで評価される記事の例】
- 監修者がいる記事
- 独自性や専門性がある記事
- メディアや記事に権威性がある
- 情報に信憑性がある
- 執筆者そのものが信頼されている(例:専門家・有資格者など)
執筆する人によって順位変動があることは、弊社でも確認しています。
例えば、執筆歴2年のWebライターがSEOについて書いた記事(監修者・記名なし)と、SEO歴8年以上のディレクターが書いた記事(本人が慣習・記名あり)では、後者のほうが上位を獲得できます。
また、監修者が有資格者やそのほかのメディアやSNSで実績がある場合は、情報に信頼性が出るため、より評価される印象です。
現代のSEOでは、網羅性が高い記事よりも、質を重視する傾向にあります。
そのため、やみくもに共起語を含めるようなライティングは、現代のSEOでは向いていないと言えるでしょう。
選定したキーワードで上位を獲得するライティング方法から、SEOライティングで重要なポイントを知りたい方は、SEOライティングの基本再現性のある上位表示を狙うテクニックを公開をご覧ください。
ユーザーにとって必要なら含めるべき
共起語が現代のSEOに向いていないとはいえ、100%含めないわけにはいきません。
事実、弊社でもリサーチをする際や、リライトの際に共起語を活用しています。
重要なことは、ユーザーニーズや悩みを解消できるかどうかです。
前提として、専門性が高い情報をユーザーに届けることが、現代のSEOでは重要です。
そこで共起語を含める必要があるなら、含めて問題ありません。
要するに、ユーザーにとって必要な共起語なら積極的に含めたほうがいいということです。
不要な部分は削除して、必要な情報だけを提供することを意識しましょう。
共起語まとめ
SEOライティングで、重要度が高いとされていた共起語。
現代のSEOではそこまで重要視されておらず、むしろ無視してもいいという声も上がっているほどです。
弊社では、昔ほど共起語を意識する必要はなく、必要なら文章中・見出しに含めるという考えのもと執筆しています。
むしろ、内容を充実させて執筆すれば、自然と共起語も含められます。
共起語を意識することは大切ですが、それ以上に専門性や独自性を意識したSEOライティング、内部対策などに力を入れるようにしましょう。